捨てることは諦めることではなく、得点できるところに時間を使うこと
CSCA数学の試験は60分・48問の単一選択問題で、満点は100点です。公式シラバスの試験時間と問題数から計算すると、1問あたり平均で約75秒しかありません。このペースでは、すべての問題を余裕をもって解き終えるのは現実的ではありません。取捨選択は避けられません。
中心となる考え方はただ一つです。まず頻出の必須項目を確保し、そのうえで目標点数に応じて、どの低頻度項目をいったん手放してよいかを決める。
先にお断りしておきます。本文の知識項目の分布は、私たちが集計した7回分の過去問、合計333問に基づくものであり、公式が発表した出題項目の重み付け表ではありません。復習の優先順位を決めるために使うには適していますが、「公式がこう出題すると言っている」と受け取るべきではありません。
まず試験のルールをはっきりさせておく
確認済みの部分
- 公式シラバスに明記:60分、48問の単一選択、満点100点。
- 各問は4択から1つ選ぶ形式。
- 公式サイトとシラバスのいずれも、1問あたりの配点を公表していません。
- 公式サイトとシラバスのいずれも、誤答が減点されるかどうかを説明していません。
現時点で確認できない部分
- 1問が何点か、誤答が減点されるかどうか:公式サイトもシラバスも公表しておらず、公式サイトには採点基準が非公開であることも明記されています。試験当日に説明があれば、当日の説明に従ってください。
- 志望校が何点を求めるか:公式サイトによれば、各大学が専攻の要件に応じて独自に定めるため、志望校の募集要項を確認してください。
したがって、本文では「目標点数」を「何問正解しなければならないか」に換算しません。1問あたりの配点が公表されていない前提では、そうした換算は信頼できないからです。私たちにできるのは、「正解する問題は多いほどよい」という言葉を、実行可能な復習の順序に分解することです。
7回分の過去問333問における知識点の分布
4大モジュールの問題数と割合
- 関数:198問、59%。
- 幾何と代数:94問、28%。
- 集合と不等式:35問、11%。
- 確率と統計:6問、2%。
分布から読み取れること
- 関数の割合が最も高い。関数を捨てることは、試験問題の大半を捨てることに等しい。
- 確率と統計は問題数がごく少なく、後回しを検討できるモジュール。
- 問題数の割合は配点の割合とは異なります。1問あたりの配点が公表されていないからです。ここでの割合は「どこがより頻繁に出るか」を判断するためにのみ使え、「どこがより点数になるか」と直接みなすことはできません。
必ず確保したい:16の頻出必須考点
集計の基準は次のとおりです。16の知識点のすべてが7回分の過去問の中で登場し、合計223問、333問の67%を占めます。問題数の多い順に:
- 三角関数の定義と関係:36問
- 平面直交座標系:23問
- 等差数列:21問
- 対数と対数関数:16問
- 円:14問
- 数列の概念と関連公式:13問
- 等比数列:13問
- 関数の概念:12問
- 平面上の直線の平行と垂直:12問
- 2次不等式の解法:10問
- 正弦関数と余弦関数のグラフと性質:10問
- 楕円:10問
- 逆関数:9問
- 平面上の直線の傾角と傾き:9問
- 平面上の直線の方程式:8問
- 集合間の演算:7問
(各問は、それが主に問う知識点で1回だけ数えています。)
この67%は、どの目標点数帯にも共通する土台です。最終的に高得点を狙う場合でも、まず安定させたい場合でも、この部分は捨てるべきではありません。
復習の進め方の提案:
- まず知識点ごとにこの16項目を一通り確認し、「見たことがある」ではなく「解ける」状態にします。
- 解説を読むだけでなく、時間を計った演習で確認します。解説を読むと「わかった」という錯覚に陥りやすいですが、時間を計って解いてこそ速度の問題が露わになります。
- 目標点数が高いほど、この部分に求められる正答率も高くなります。最低限の段階では基礎問題で失点しないこと、上位の段階では速く正確であることが求められます。
手放すことを検討できる:13のゼロ出現知識点
集計の基準は次のとおりです。13の知識点は7回分の過去問で一度も出題されていません。
確認済みのゼロ考点の例:
- 順列と組み合わせ
- 二項定理
- 条件付き確率
- 確率変数
- 正規分布
- 統計の基本概念
注意が必要です。「ゼロ出現」は「シラバスの外」でも「次回必ず出ない」でもありません。時間が足りないときに、これらの点の優先順位を最後に回してよい、というだけのことです。
このリストの正しい使い方:
- 「出題されたことがない」からといって、まったく手をつけないのは避けます。ゼロ出現は過去7回分の過去問というサンプルの状況を表すにすぎません。
- 目標点数が高く、16の頻出点がすでに固まっているなら、そのうえでこれらの点を補います。
- 補うときは結論を暗記するだけではなく、シラバスに沿って洗い出します。すでに出題された考点と組み合わされて出るかどうかを重点的に見ます。
目標点数別の取捨選択:3段階の戦略
以下の3段階は特定の点数に固定されたものではありません。どの段階に当てはまるかは、志望校の要件と現在の自分のレベルで決めてください。
最低限の段階:取るべき点をまず取り切る
- 16の頻出必須考点のうち、基礎的な出題形式だけを攻略します。
- 13のゼロ考点には当面時間をかけません。
- 確率と統計モジュールは最も基礎的な問題だけを解きます。
- 試験場での原則:解ける問題を先に終わらせ、見慣れない出題形式で足を止めない。
最低限の段階で重要なのは「多くを学ぶこと」ではなく、「取れる点を確実に取ること」です。基礎問題で繰り返し間違えるほうが、マイナーな問題が解けないことより惜しいのです。
中位の段階:頻出点をすべてカバー+モジュール内の定番形式
- 16の頻出点は安定して正解できることを求めます。
- 幾何と代数、集合と不等式の中の標準的な出題形式を埋めます。
- ゼロ考点のうち頻出点と強く関連する部分には、少量だけ触れておきます。
- 見直しの時間を確保し、「解けるのに間違える」を減らします。
中位の段階で最も起きやすい問題は、難問が解けないことではなく、標準的な問題で安定しないことです。頻出点を安定して正解できるようにするほうが、ひねった問題を何問も解くより割に合います。
上位の段階:頻出点を死角なく、そのうえでゼロ考点を回収
- 16の頻出点を速く正確にこなし、難問のために時間を残します。
- 13のゼロ考点をシラバスに沿って一つずつ洗い出し、試験場でまったく見知らぬ問題に出会うのを避けます。
- マイナーな知識点が既出考点と組み合わされる形に注目します。
- 公式が1問あたりの配点を公表していないため、目標点数を「何問正解する必要があるか」に正確に換算することはできません。「正解する問題は多いほどよい」という基準で優先順位をつけるしかありません。
上位の段階は「何でも学ぶ」ことではなく、「速くすべきところは速く、安定させるべきところは安定させ、マイナーな点も空白にはしない」ことです。
試験場で空欄にするか、それとも当てずっぽうで選ぶか
まず結論から。空欄は確実に0点です。4択から1つ選ぶ単一選択問題では、でたらめに選んで当たる確率は4分の1です。
誤答が減点されるかどうかは、試験当日の説明に従ってください。状況によって戦略は変わります:
- 当日の説明で誤答が減点されないと明言されている場合:すべての問題を解き切り、決して空欄を残しません。
- 当日の説明で誤答が減点されると明言されている場合:「当てずっぽうでも損はしない」という直感は使えず、ルールに従って判断します。
- 当日も説明がない場合:空欄は確実に0点だということを念頭に置いたうえで、当てずっぽうに選ぶかどうかを自分で判断します。
実践的な提案:
- 試験開始前に規則の説明を確認します。
- 時間が足りないときは、「1つか2つ選択肢を排除できる」問題を優先して当てにいきます。
- まったくの当てずっぽうになる問題は最後にまとめて処理し、1つの問題でいつまでも悩まないようにします。
時間配分の提案
- 問題の順番どおりに解き、1問について1分ほど考えても糸口が見つからなければ、下書き用紙に問題番号を記して先に飛ばします。
- 最後の5〜10分は、解答漏れの確認と、戻って当てにいくための時間として残します。
- 具体的な配分は、自分が模擬試験で使った時間に応じて調整するとよいでしょう。
道具を正しく使う:模試形式の過去問一式をただ解くのではなく、知識項目ごとに練習する
- まず16の頻出知識点を一つずつクリアします。
- 次に13のゼロ出現知識点を低い強度でカバーします。
- 間違えた問題を見直し、「解けなかった」のか「時間が足りなかった」のかを区別します。
CSCA.PROの学習センターでは、知識点ごとに解説を読んだり練習したりできます。この記事の取捨選択の考え方と自分の間違えた問題を照らし合わせて使えば、復習の順序がはっきりします。